弁論後の報告集会 |
12月3日、兵庫住基ネット訴訟の第1回口頭弁論が神戸地裁101号大法廷で開かれました。弁論には原告側から45名の傍聴者が参加し、傍聴席の半分は原告側の出席者で埋まりました。弁論終了後、地裁近くの総合福祉センターで開かれた報告集会にはも多くの原告・訴訟サポータが参加、第1回口頭弁論は無事終了しました。
なお、本件訴訟は、11月5日に提訴した第2次訴訟と合併審理されることになりました。
弁論の冒頭、在間弁護士から訴訟の趣旨説明が行われました。在間弁護士は、憲法違反のイラク派兵が行われようとする現在、「戦争ができる国家づくり」が進められる政治情況のなかで国家が個人を管理する住基ネットネットシステムは断じて認められないこと強調しました。
また、被告自治体各市が国の代理人(法務局の検事)を立ててきたことの不当性について触れ、住民基本台帳事務が自治体の事務である以上、自治体は訴訟を国の代理人に任せるのではなく、住民に対して直接真摯に応えるべきと被告席に向けて強く主張しました。続いて、原告2名により意見陳述が行なわれ、住基ネットからの離脱・削除を求めて訴訟に参加した所感(次頁に全文)がそれぞれの立場から述べられました。
第1回弁論に先立って11月5日、8市18名(川西4,神戸2,西宮2,尼崎6,宝塚1,姫路1,明石1,篠山1)による第2次提訴を行いました。
新たに明石市・篠山市の住民が訴訟参加したため本件訴訟は13市1町93名による訴訟となりました。また、11月現在30名の方々が訴訟サポーターとして裁判を支えてくださっています。事務局として今後とも全員参加の訴訟を工夫していきたいと考えていま
2003.12.3
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当日は、世話人の中田さんをはじめ神戸の方々の手作り横断幕を先頭に原告約20名が提訴に臨みました。
訴訟に対するマスコミの関心も高く、原告とほぼ同数の報道関係者が詰めかけたため、地裁の受付にテレビ各局のカメラが入れ切れず、弁護士をはじめ訴訟団の面々は訴状提出の場面を二度繰り返すことになりました。
11月5日に原告 18名で第2次提訴を行ないました。
明石市、篠山市を被告に追加
第2回口頭弁論までに第3次提訴を予定しています。
訴訟を支えてくださる「訴訟サポーター」も募集しています。会費2千円で「訴訟サポーター」として訴訟に参加してください。
訴状の入手を希望の方も下記へご連絡ください。
いややねん!住基ネット市民の会
( 兵庫住基ネット訴訟団 )
共同代表
神戸市/中田 作成
西宮市/大月 良子
川西市/渡辺 静雄
事務局長/北上 哲仁
訴訟事務局(各市世話人)
神戸市 / 中田作成
川西市 / 北上哲仁 渡辺静雄
宝塚市 / 本田芳孝
伊丹市 / 山崎昌子
西宮市 / 大月良子 折口晴男
尼崎市 / 田中寿雄
猪名川町 /中村 稔
訴えの内容 |
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| 何を求めているか 1 被告各市は、 (1) 各原告の本人確認情報を被告兵庫県に通知してはならない。 (2) 住民基本台帳から各原告の住民票コードを削除せよ。 2 被告兵庫県は、 (1) 国の機関及び法人に対し、原告らに関する本人確認情報を提供してはならない。 (2) 原告らに関する本人確認情報を、保存する住民基本台帳ネットワークの磁気ディスクから削除せよ。 3 被告財団法人地方自治情報センターは、 (1) 被告兵庫県から受任した原告らに関する本人確認情報処理事務を行ってはならない。 (2) 原告らに関する本人確認情報を、保存する住民基本台帳ネットワークの磁気ディスクから削除せよ。 なぜ訴えているか 1.住基ネットシステムは実質的な「国民総背番号制」である 政府は、「地方自治体からの要請」に応じるという口実で住民基本台帳報を「改正」し、住基ネットを新設した。しかし、地方自治体からの積極的な要請などではく、国が主導してきたことは明らかであった。住民登録制度を利用して、国が全国民の情報を管理しようとするもの、すなわち「国民総背番号制」にほかならない。 2.住民に「メリット」はない 総務省が宣伝してきた住基ネットの意義は「申請・届出に住民票の添付がいらない」「全国どこからでも住民票の交付が受けられる」「転居の際、手続きが1回で済む」というものである。しかし、これらが市民にとって「メリット」などとは到底言い得ない。システムの実現を強行しようとする政府の意図は、「住民にとってのメリット」ではなく、国家として国民を一律に管理するためであることは明らかである。 3.個人情報はどのように管理されるか 総務省は、住基ネットにより提供される「本人確認情報」(名前・生年月日・性別・住所・それぞれの変更履歴・住民票コード)は6情報のみと説明してきた。しかし、「全国どこでも住民票が取得できる」ということは、6情報以外に個人情報が住基ネットを通して提供されることを前提にしている。なぜなら、「住民票」には、続柄や住所移転の年月日、前住所等が記載されている。また、転出入の際には、戸籍の表示・国民健康保険・国民年金・児童手当等に関する情報が提供されることになる。 これらの事実から、総務省が行ってきた宣伝は虚偽であったことが明白になる。要は、6情報だけがネット上を流されるのではなく、各個人が知らない間に、様々な個人情報がネット上を流されることになる。しかも、そのことを当該各個人が確認することができないシステムである。また、各個人が、自らの情報がどのように利用されているか知ることもできないのである。 4.個人情報が漏洩する危険はないのか 総務省は「専用回線」で接続する、と説明してきた。しかし、現実には既存の回線を利用し、暗号化して情報を送受信するということである。ハッカーの存在やコンピューターウイルスの蔓延等の状況を考えれば、情報管理に限界があることは容易に想像できる。一方、人を介した情報漏洩の問題がある。総務省は「重い罰則規定が設けられており、厳しい守秘義務が定められている」と説明している。しかしながら、現実には「守秘義務」ありながら情報が漏洩されているケースは珍しくはない。宇治市で21万人分の住民基本台帳データが「名簿屋」に売却された事件(99年)。横須賀市での男性職員による個人情報不正入手事件(01年)。防衛庁での情報公開請求者のリスト作成・回覧事件(02年)。これらの事実は、人を介した情報漏洩を罰則によって防止することは不可能であることを示している。全国の市町村のうち70%が住基ネットシステムの施設及び管理を民間会社に外注委託している事実を見れば、以上の指摘は杞憂とは言い得ない。 5.住基ネットシステムの危険性 住基ネットシステムは、その真の目的は、「国家による市民の情報管理」であり、そして、個人のプライバシーの保護が危機に瀕することを招くことは明らかである。 6.住基ネットの第2次稼動 02年8月25日から第2次稼動が開始され、住基カードの交付が始められる。このICカードには最大3万2千字の個人情報が記録される可能性がある。将来的には、納税管理から医療機関での診察記録等広範囲の情報が記録されることが想定されている。事実上、住基カードを利用しなければ日常生活を送れない状況が作り出されていく可能性は大きい。 どんな被害をこうむるか 1.自己情報コントロール権の侵害 憲法13条は国民を個人として尊重し、個人が幸福を追求することを憲法上の権利として定めており、個人の人格上の利益は法的な権利として保障される。このことから、他者に知られたくないと感じる個人の私生活上の情報が、他人に開示されないことも人格権の一部として法的に保護される。 住基ネット上を流される「個人確認情報」は6情報であるが、将来的には、個人の健康診断結果等までも流される危険が大きい。これらの情報は、個人の私生活上の事実に関する情報であり、一般の人々に未だ知られていない情報である。名前・生年月日・性別・住所の4情報についても、個人情報が売買され、それによって電話・郵便などにより私生活の平穏が害される今日、当該個人の立場に立った場合、みだりに開示されることを欲しない情報であるといえる。以上により、「個人確認情報」についてみだりに他者に開示されない権利は、プライバシーの権利として保護されるものである。 2.公権力から監視されない権利の侵害 憲法13条は、個人が有する「尊厳ある地位」に最大価値を認めているから、個人が行う活動は、公権力の監視・干渉から自由でなければならず、公権力が意に反して個人の活動に関する情報を収集することは原則的に禁止されるべきである。 住基ネット上を流れる本人確認情報には、基本4情報(名前・生年月日・性別・住所)だけでなく、出生・転入・帰化・転出・死亡等の付随情報が含まれており、将来的には、病院の診療・図書館の利用等にまで拡大される予定で、そうなると、莫大な個人情報が住基ネット上を流れ、行政機関に集積・保有されることになる。このような状況下では、公権力に自己の個人情報を掌握されることになり、このことは、各個人が公権力から監視されることを意味する。 したがって、住基ネットを通じて個人情報が行政機関に集積・保有されない利益は、公権力から監視されない権利として保護されるものである。 |